背景と目的

過去に建設された大量の公共施設の更新時期に対応するには、公共施設の｢量(ストック)｣、「劣化状況（ハード）」、｢経費(コスト)｣、｢利用状況(サービス)｣を把握し、長期的な視点をもって更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担を軽減・平準化するとともに、公共施設量の適正化・公共施設の適正配置が求められています。

そのためには、「量」「質」「コスト」の順に段階を踏んで検討した上で計画を策定し、一連性のある更新費用の試算を行い、実行計画と予算との乖離の少ない実現可能性の高い見通しを立てることが必要です。

さらに、平成28年度末にほぼすべての自治体で策定された「公共施設等総合管理計画」の策定後の展開として、個別の施設について点検・診断を行い長寿命化等の見通しを立てる「個別施設計画（長寿命化計画）」を策定し、その内容や「公共施設等の維持管理・更新等に係る中長期的な経費の見込みに充当可能な地方債・基金等の財源の見込み」を踏まえて、令和3年度までに「公共施設等総合管理計画」の改訂を行うことが求められています。

適切な公共施設マネジメントを実現する取り組み

BHCのソリューション・サービス内容

BHCでは、ファシリティマネジメントの考え方に基づく公共施設実態調査・分析・評価をはじめ、公共施設等総合管理計画（公共施設白書）の改訂、公共施設再配置計画の策定、個別施設計画（長寿命化計画）の策定及び公共施設マネジメントシステム構築などの公共施設マネジメントに関する様々なソリューション・サービスを提供いたします。また、地方公会計と融合したデータ整備とシステム構築を行っています。

公共施設再配置計画の策定支援

• ・ 公共施設再配置計画策定方針の提案・協議
• ・ 公共施設再配置計画素案の作成
• ・ 公共施設評価手法の提案・協議
• ・ 公共施設の評価（一次評価・二次評価・方向性の検討）
• ・ 市民アンケートの設計、発送、分析
• ・ 市民説明会(シンポジウム等)の開催
• ・ 職員説明会の開催
• ・ 有識者会議の運営

個別施設計画の策定支援

• ・ 公共施設の実態把握
• ・ 個別施設計画構成の提案・協議
• ・ 整備水準設定の提案・協議
• ・ 改修等の優先順位付けの提案・協議
• ・ 長寿命化のコスト見通しの推計

公共施設等総合管理計画（公共施設白書）の改訂支援

• ・ プロジェクトの設計
• ・ 公共施設の現況調査、整理、分析
• ・ 更新費用の試算
• ・ 公共施設マネジメント基本方針の提案・協議
• ・ 施設縮減目標の設定

公共施設等総合管理計画の改訂について

平成30年2月27日、総務省自治財政局財務調査課より、各地方公共団体において策定した総合管理計画の推進を総合的かつ計画的に図るとともに、総合管理計画について不断の見直しを実施し、充実させていくためとして、「公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針」の改訂が通知されました。その後、令和3年1月26日、「令和３年度までの公共施設等総合管理計画の見直しに当たっての留意事項について」が通知され、公共施設等総合管理計画改訂における留意点が示されました。

令和３年度までの公共施設等総合管理計画の見直しに当たっての留意事項についての概要

• ■ これまでの公共施設等総合管理計画に係る指針等において、「総合管理計画及び個別施設計画の策定に伴い実施する点検・診断や個別施設計画に記載した対策の内容等を反映させるなど、普段の見直しを実施し順次充実させていくことが適当である」とし、当初の公共施設等総合管理計画策定から個別施設計画策定を踏まえ、一定の期間が経過することから、令和３年度中に総合管理計画の見直しを行うこととされています。
• ■ 総合管理計画の見直しに当たって記載すべき事項等が具体的に示されました。記載の必須事項には、過去に行った対策の実績や維持管理・更新等に係る経費の対策効果額を記載することとされています。記載が望ましい事項には、計画期間内における公共施設の数・延べ床面積等に関する目標やトータルコストの縮減・平準化に関する目標を定め、地方公会計（固定資産台帳）の活用の考え方について盛り込むことが望ましいとされています。

BHCでは、当初の公共施設等総合管理計画策定に係るご支援からはじまり、個別施設計画（長寿命化計画）策定、公共施設等総合管理計画改訂に係るご支援に至るまでに培ったノウハウを活かし、効果的・効率的な公共施設マネジメントを推進するためのソリューション・サービスを提供いたします。